谷中・猫の街の喫茶店「乱歩°」で食べる昭和レトログルメ

カフェ

「猫の街」として最近若い世代にも人気のスポットとなった谷中。町歩きでレトロな下町の雰囲気を楽しんだあとは、喫茶店「乱歩°」で一休みしてみませんか?

猫の街として人気!下町情緒溢れる谷中

東京都台東区の谷中は下町の雰囲気を色濃く残す街。この谷中、根津、千駄木は「谷根千」と呼ばれ、町歩きの人気エリアです。

特に約60店舗が集まる「谷中銀座商店街」は食べ歩きや買い物が楽しめる場所としてで観光客にも大人気で、休日などはまっすぐ歩けないほどの人で溢れています。

 

また、最近では「猫の街」としても有名で、街を歩いていると猫のグッズを扱うお店や、招き猫のオブジェなどを至る所で見つけることができます。

一見すると入りにくい…谷中「乱歩°」

今回ご紹介するのは、千駄木駅から三崎坂を歩いて5分ほどのところに建つ緑に覆われた「乱歩°」です。

建物を侵食するかのように木が伸び、外からはほとんど中の様子はうかがえないため、正直に言えばなかなか入りにくい雰囲気…。

東京都台東区谷中のカフェ乱歩°の外観

ドアにかけてある「営業中」のフダがなければ、お店がやっているのか休みなのか判断するのも難しいでしょう。建物の外観を撮影をしている人は見かけましたが、独特の雰囲気に気圧されるのかお店に入らず、撮影だけして去っていきました。

東京都台東区谷中のカフェ乱歩°の入り口

谷中「乱歩°」の店内は江戸川乱歩より猫のグッズが多い

店名は「乱歩°」、お店の外には「D坂より308歩」とくれば、店名が江戸川乱歩に由来するものだと想像がつきます。店名だけでなく店内にも江戸川乱歩のグッズなどが多いのかと思いきや、意外と乱歩色は薄め。

東京都台東区谷中のカフェ乱歩°の店内

木製の可愛らしい丸椅子が印象的な店内に足を踏み入れると、まず出迎えてくれるのはジャズの音。次に、あちこちに置かれた猫の置物や絵、写真が目に入ってきます。

そのほかにも藤田嗣治の絵や写真が飾られたコーナや、さらにはアフリカのものと思われる民芸品や仮面なども置かれていて、なかなかカオスな空間です。

しかしテイストが合わないと思われる様々なアイテムたちもこのお店の中では不思議と調和がとれていて、つい長居したくなるような居心地の良さがあります。

ピザトーストで昭和レトロなランチを楽しむ

今回はとことんレトロな雰囲気に浸りたかったので、お店のドアにも貼ってあったピザトーストとクリームメロンソーダーを注文してみました。

時間帯にもよるようですが、土曜日の15時ごろに行ったときにはマダムが1人で切り盛りをしていました。そのため、お客さんの数によっては少し待つことになります。

谷中「乱歩°」の目が覚める辛さのピザトースト

食パンを1枚使ったピザトースト(500円)は、たっぷり盛られたチーズにこんがりと焼き色がついていて食欲をそそります。ピザソース、細切りのピーマン、チーズの組み合わせは「そうそう、これ!」という気持ちになる、まさに王道のピザトーストです。

東京都台東区谷中のカフェ乱歩°のピザトースト

一口食べてみると、何よりもしっかりとした辛味に驚きます。どうやら、チーズの上からタバスコがかかっているようです。普段食べ慣れているトマトとチーズの優しい味がするピザトーストとは一味違う大人の味に、手が止まりません。

 

初めて見たときはチーズが多すぎてくどいのでは…?と思いましたが、たっぷりチーズが辛さを受け止めてバランスを取ってくれているようです。チーズのしつこさは感じませんでした。

昔ながらの飾り気のない谷中「乱歩°」のクリームメロンソーダー

ピザトーストのお供にはクリームソーダー(600円)をオーダーしてみることに。

深い緑色の通り、甘みは強め。タバスコがきいたピザトーストにぴったりです。さくらんぼが乗っていないタイプのクリームソーダーなので、見た目も味わいもシンプルです。

東京都台東区谷中のカフェ乱歩°のメロンクリームソーダ

炭酸もそれほど強くなく、穏やかな味わい。量も多くはないので、炭酸の刺激が苦手な人や子どもであっても飲めるのではないでしょうか。

あっさりと食べられる谷中「乱歩°」のシーフードピラフ

せっかくなので、別のフードメニューも頼んでみることに。ピザトースト以外のフードメニューはドライカレー、シーフードピラフ、ジャンバラヤが用意されています。いずれも600円とお手頃価格。都内の喫茶店で600円でごはんが食べられるというのは、かなりコスパがいいと言えるでしょう。

東京都台東区谷中のカフェ乱歩°のシーフードピラフ

とはいえ、量はやや少なめ。少食な人であれば満足できる量ですが、たくさん歩いてお腹が空いている時などは物足りないかもしれません。

シーフードミックスとピーマンやにんじんを使ったピラフには派手な魅力はないかもしれませんが、どこか懐かしくて落ち着く味です。

谷中「乱歩°」への行き方

乱歩°の最寄駅は千駄木駅です。改札を出たら団子坂下交差点右折して、直進します。3分ほど歩けば乱歩°に到着します。

 

JRで行きたいという場合は、日暮里駅で降りましょう。北口改札が最寄りの改札になります。改札を出たら左に曲がり、直進します。

左手に見えるセブンイレブンの前を通過し、直進して夕焼けだんだんの二叉路の左側(七面坂)に進みます。道なりに歩いていき、突き当たりを左に曲がり、道なりに歩いていきましょう。

「谷中小学校前」の交差点まできたら、右折して50mほど直進すれば到着です。

東京都台東区谷中のカフェ乱歩°の看板

町歩きを楽しむなら、日暮里駅から向かうのがおすすめ。谷中銀座商店街に寄り道したり、谷中霊園で偉人たちが眠る墓を眺めたりしながら下町情緒を感じてみてはいかがでしょう?

わざとらしくない「レトロ」がある喫茶店・乱歩°

レトロな雰囲気をあちこちで感じられる街、谷中。作り込まれた「レトロ」ではなく、あるがままの自然な姿がレトロなのが乱歩°の良さのひとつでしょう。

 

ちなみに、お店には猫がいるそう。残念ながら今回は出会えませんでしたが、運が良ければお店の中で猫に会えるんだとか。次に訪れたときは会えるでしょうか…。

 

【店名】乱歩°(ランポ)
【電話】03-3828-9494
【住所】東京都台東区谷中2丁目9−14
【定休日】月曜日
【営業時間】10:00~20:00
【地図】

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取材・文/大河ミズキ

※営業時間やメニュー、金額などは取材当時(2020年3月)のものです。

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