カレーは暴力的な食べ物だ。
大抵の具材はカレーに合う。「もしかしたらこれはきついか…?」という具材でさえ、カレーはその暴力的なまでの包容力で包み込んでしまう。
毎日楽しいことばかりではないけれど、とりあえず今日のところは一緒にカレーを仕込んでみませんか?
材料(ほぼ4食分)
玉ねぎ・・・1つ
パプリカ(赤・黄)・・・1つずつ
にんにく・・・1欠片
豚挽肉・・・260g
市販のカレールー(中辛)・・・4/1パック
水・・・100ml
クミン・・・少々(なくても可)
コショウ・・・少々
ナツメグ・・・少々(なくても可)
コリアンダー・・・少々(なくても可)
作り方
1 玉ねぎ、パプリカ、にんにくを粗みじんに切る
粗さの程度は好みに合わせてOK。パプリカは大きめに切った方が色が鮮やかで完成が華やかになる。
見せかけの華やかさに騙されるほど幼くはないけれど、幼さを理由に逃げたいときだってあるんだ。
2 玉ねぎとニンニクをフライパンに入れ、玉ねぎがしんなりするまで炒める
炒めた玉ねぎの可能性は無限大。ここから何にでもなれる。
私は何者にもなれないのに。
3 2にひき肉をいれて炒める
ひき肉が加わると、なんだか背筋が伸びる。
きっと、進むべき道が定まってしまうから。
4 ひき肉に火が通ったらパプリカを加えて炒める
全体に火が通ったらナツメグとコショウを少量ふる。ナツメグはなくてもOKだが、あった方が美味しい。
気がする。
5 一度火をとめ、カレールーと水を加える
「カレーが得意料理」だと言うと、「カレーなんて誰でも作れるじゃん」と言う人がたまにいる。
そんな感想、誰でも言えるんだよ。
6 再度火をつけ、カレールーを溶かしながら水分を飛ばす
カレールーが焦げないように注意しながら、カレールーを溶かしていく。
カレーと一緒に、たまった鬱憤も溶けてくれればいいのに。
7 クミン・コリアンダーで味を整えて完成
辛いものが好きな人は、チリパウダーを加える。スパイスがなくてもちゃんと美味しくなる。
カレールーは偉大だ。
パプリカで夏色を食べる
ドライカレーは煮込む時間がないため、「あ、カレーが食べたい」と思ってからカレーを食べるまでの時間が短くて済む。
欲望をいとも簡単に満たしてくれるのがドライカレーだ。
不条理な灰色の日常を、鮮やかな夏色で上塗りしたいと思ったとき、このドライカレーを作ってみてほしい。
【文系カレーシリーズ】
文系が作るおうちカレー③「ヨーグルトを使ったバターチキンカレー」
文系が作るおうちカレー④「エリンギの主張が健気なスープカレー」
レシピ・写真・文/大河ミズキ
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