老舗百貨店やハイブランドの旗艦店などが建ち並ぶ街、銀座。「銀ブラ」という言葉があるように、今も昔も街歩きが楽しい場所です。
そんな街に、本当に美味しいコーヒーを教えてくれる喫茶店がありました。
歌舞伎座のすぐ隣にある東銀座「茜屋珈琲店」
銀座のシンボルのひとつとも言える歌舞伎座。茜屋珈琲店はその歌舞伎座のすぐ隣にあります。
少し厳めしい看板に気圧されて、入るのに少し躊躇してしまいますが、ドアから漏れる光は柔らかく、お店の前に立つとコーヒーを焙煎する香ばしい香りが。
ドキドキしながらお店に入ると、レコードから流れるジャズが出迎えてくれました。
この東銀座に茜屋珈琲店がオープンしたのは38年前とのこと。歴史を感じさせる落ち着いた店内は、外の世界と流れる時間の速さが違うようにも思えてきます。
東銀座「茜屋珈琲店」はカップもすごい!
東銀座の「茜屋珈琲店」はカップにもこだわりが。カウンターの奥とカウンターの上にずらっと並んだカップは、なんと200客以上もあるそうです。
少し見ただけでもウェッジウッドやロイヤルコペンハーゲン、マイセン、ヘレンドなどの海外メーカーのカップから、ノリタケや大倉陶園、香蘭社などの日本のメーカーのカップまで多種多様なカップが揃えられています。
中にはかなり珍しいカップも。あえてカウンター席に座って、マスターにカップについて教えてもらいながらコーヒーをいただけば、さらに特別なコーヒータイムになるはずです。
東銀座「茜屋珈琲店」のメニュー
コーヒーや紅茶をはじめとする茜屋珈琲店のメインメニューは、全て995円(税込)。これはお釣りで5円(ご縁)が返ってくるという粋な計らいです。
ケーキは3種類用意されているのですが、一際目を引くのは「高いが旨いお菓子」。いったいどんなお菓子なのかマスターに聞いてみると、レアチーズケーキのことだそう。
「高いが旨い」というのが気になるので、今回はコーヒーと「高いが旨いお菓子」ことレアチーズケーキを選んでみました。
東銀座「茜屋珈琲店」は炭火で焙煎
茜屋珈琲店では、コーヒー豆を店内で炭火焙煎しています。
炭火でじっくりと焙煎されているので、雑味を感じないのが茜屋珈琲店のコーヒーの特徴のひとつ。コーヒーのコクや深みはしっかりとありながらも、スッキリとクリアな香りが鼻を抜けていきます。
マスターによればコーヒー1杯分あたりの豆の量が一般的な量よりも多いらしく、かなり濃厚なタイプのコーヒーでした。
それでありながら、尖った苦味ではなく、まったりとしたコクの方が立っています。
茜屋珈琲店のコーヒーなら、コーヒーに苦手意識を持っている人もその美味しさに驚くはずです。
東銀座「茜屋珈琲店」の高いが旨いお菓子のお味は?
茜屋珈琲店の「高いが旨いお菓子」であるチーズケーキは甘さひかえめ。クリームチーズをそのままケーキの形に整えたようなフレッシュな味です。
食感は濃厚で、ねっとりと目が細かいタイプのレアチーズケーキなのですが、味そのものは軽やかでクセがありません。
口当たりはどちらかというと軽めで、コーヒーのコクを邪魔せず引き立たせる、絶妙なバランスです。
また、お好みでジャムをつけてもらうことができるのも嬉しいポイント。
ジャムの種類は次の5つ。
・ブルーベリー
・さくらんぼ
・マーマレード
・いちど
・ぶどう
チーズケーキとジャムのお気に入りの組み合わせを探す楽しみもあるので、何度も食べたくなります。
またジャムは自宅用や贈答用として購入することも可能なので、おうちで茜屋珈琲店の味を楽しむことができます。
東銀座「茜屋珈琲店」の丹波黒豆と和栗のタルトにも挑戦
高いが旨いお菓子・レアチーズケーキを堪能したところで、カウンターに置かれている「東京吉兆の丹波黒豆と和栗のタルト」も気になってきました。
レアチーズケーキとは180度方向性が異なる和のケーキとコーヒーの組み合わせも試すべく、東京吉兆の丹波栗と和栗のタルトもお願いしてみることに。
こちらも「高いが旨いお菓子」であるレアチーズケーキと同様、甘さは控えめ。丹波黒豆と和栗が持つ自然な甘みと、ほくほくとした食感が楽しいケーキです。
生地はタルトというよりはパイに近く、しっとりとしていて、バターの風味で黒豆と和栗の甘味を強調しています。
東銀座「茜屋珈琲店」は紅茶にもこだわりが
茜屋珈琲店を訪ねたのなら、まずはコーヒーを飲んでみてほしいのですが、実は紅茶もおすすめ。
用意されているのは和紅茶と蜜香紅茶です。
和紅茶は華やかで鮮烈な香りであることが多いヨーロッパのブランドの紅茶とは異なり、柔らかな甘みと控えめな後味が特徴。
蜜香紅茶は台湾でしか作られていない紅茶で、名前の通り蜜のように甘い香りがします。
いずれも渋みが少なくクセがないので、茜屋珈琲店の甘さ控えめなケーキとは相性抜群!特に和のテイストに合うので、ぜひ東京吉兆の丹波黒豆と和栗のタルトと合わせてみてください。
東銀座「茜屋珈琲店」の混み具合
茜屋珈琲店は歌舞伎座の隣であり、オフィス街としての顔も持つ銀座にあるという立地から、昼〜夕方までコンスタントに賑わっています。
もし空いている時間帯に行きたいのであれば、狙い目は平日の夜。22時まで開店しているため、食事や仕事の後に訪ねてみるのもおすすめです。※新型コロナウイルス対策で営業時間に変更がある場合があります
また、最近では落語家さんを招いての寄席などのイベントが定期的に開催されているようです。
寄席が開催される場合は通常営業ではなくなるので、茜屋珈琲店のインスタグラムでイベントの開催状況をチェックしてから訪れることをおすすめします。
東銀座「茜屋珈琲店」へのアクセス
茜屋珈琲店の最寄駅は東銀座駅になります。
歌舞伎座の地下から地上に出る出口である3番出口を出たら直進し、最初の横断歩道を渡って左折します。そのまま直進すると、まもなく右手に茜屋珈琲店の看板が見えてきます。
銀座という街を象徴する喫茶店「茜屋珈琲店」
伝統はあるのに軽やか。洒脱だけど品がいい。緊張するのになんだか居心地がいい。「茜屋珈琲店」はそんな銀座という街をぎゅっと凝縮したような喫茶店でした。
「本当に美味しいコーヒ」ーを飲みたくなったら、ぜひ訪れてみてください。
【店名】茜屋珈琲店
【住所】東京都中央区銀座4-13-15
【電話番号】03-3546-0951
【定休日】日曜日
【営業時間】10:00〜22:00
【公式SNS】https://www.instagram.com/akane_coffee/?hl=ja
【地図】
取材・文/大河ミズキ
※新型コロナウイルス対応のため、定休日や営業時間が変更されている場合があります
コメント